家を建てるのに住宅展示場に見学に行くことや、住宅関係の記事等を見ていると自然素材を使用しているので健康に良いという話を聞くと思います。
一見、化学物質を使用することに比べて体にいいように感じると思います。
建築以外でも、自然由来のため体に良い、健康に良いという言葉は街中の宣伝文句としてあふれております。
本当にそうなのでしょうか?
建築でよく使われる自然素材は、無垢材の床、合板でない板や柱、漆喰などがあげられると思います。
これらは、一般的に価格が高いです。
基本的には、宣伝文句として上げられるこれらのものは、建築価格を上げるために使われることがおおいです。体にいいなら少し高くてもいいかという具合に建築価格を少しでも上げられれば建てる方としては、成功です。
無垢の床材などは、肌触りもよく、冬でも冷たさを感じないため人気なものとなっております。ただし、価格も高いです。冷たさを感じにくいということで健康にいいようにもおもいますが、あくまでもしっかり暖房できている家に限ります。
「自然素材、自然由来素材=健康によい」だからお金を高くしてもいいという思考は、販売会社の戦略に乗せられている可能性があります。
まず、「自然素材、自然由来素材=健康によい」ではありません。自然由来でも人間の体に害をなすものはたくさんあります。毒をもっている虫、キノコ、植物などは多々あります。
自然由来でも結局には、人間に良いものを選択しております。
確かに、一時期経済優先となり体に悪い物質を多量に使うことにより健康被害を引き起こしたことはあります。
自然素材と同じように、化学物質を使用した建材も健康被害を出さないものを選択すれ基本的に問題ありません。
健康被害を出さない建材であるF☆☆☆☆(Fフォースター)という認定のあるものが出ております。F☆☆☆☆(Fフォースター)以外の製品よりも多少は高くなりますが、F☆☆☆☆建材を使用すれば健康被害となることはほぼありませんので不必要に高い自然素材を使う必要はありません。
現在のうちでは、基準も明確なた建材による健康被害を出すようなことはほぼない(一部過敏な人は除く)ため、温熱環境の方が重要となってきます。
温熱環境が悪いとヒートショックや建物自体へカビ等を引き寄せてしまいますのでこちらの方が問題です。下手に高い自然素材の建材を使うより、F☆☆☆☆建材を使用して、温熱環境がよい家、すなわち高気密高断熱住宅へすることの方が重要度は高くなります。
もちろん、しっかりと断熱、気密をとったうえで自然素材の建材を使うことは否定しませんが、断熱、気密を犠牲にしてまで自然素材の建材を使うことは考え物です。
私の考えでは、健康にいい家は、温熱環境が適切であり、なおかつ湿度管理ができている家だと考えております。
営業トークの自然素材の建材のため健康によいですという売り文句を鵜呑みせずしっかりと温熱環境がおよび湿度管理ができる家を建てるべきだと思います。
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